災害支援団体と3大学コラボで実施

聖学院大学では、東日本大震災以降、独自に復興支援活動を進めるだけでなく、災害支援団体や県内外の大学と連携しての活動にも積極的に取り組んでいます。2024年9月の活動に引き続き、2025年3月20日(木)から23日(日)の4日間、地元上尾市に拠点を置くReVA復興ボランティアチーム・上尾(以下、ReVA)や立正大学、新たに高崎健康福祉大学とのコラボレーションで活動を実施しました。 なお、実施にあたり公益財団法人日本財団ボランティアセンターに共催いただきました。

集合写真

いつもの風景、営みを取り戻すために

2024年1月1日に発生した石川県能登地方を震源とする地震、そして同年9月21日からの豪雨災害によって被害に遭われた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

開通した用水路

開通した用水路

聖学院大学では、2024年2月以降、災害福祉学生活動支援ネットワークSAITAMA(代表:立正大学新井利民教授)を通じて、立正大学や埼玉県立大学の学生、教職員と協力し、能登半島での災害ボランティア活動を開始しました。さらに、2024年9月にはReVAと連携した能登半島での災害ボランティア活動を実施しました。能登半島での継続的な支援の重要性を感じ、再度、ReVAや県内外3大学との連携で活動を行いました。

9月の活動に引き続き、ReVAが連携している災害NGO結を通じて活動を行いました。学生たちは、輪島市南志見地区や町野町、能登町で、農業用水路の泥出し作業や仮設住宅の集会所でのサロン活動、地元のお祭り準備を行いました。特に農業用水路の泥出し作業では、昨年9月の豪雨被害を目の当たりにし、災害の深刻さと向き合う経験となりました。そして、これまで作業にあたったボランティアからバトンタッチを受けて、2日間活動を行った町野町の農業用水路では、水路の復旧に立ち会うことができました。透き通る水が流れる瞬間には、大きな達成感を感じることができました。

災害NGO結前原士武代表にお話しいただきました

災害NGO結前原士武代表にお話しいただきました

また、活動にあたって、災害NGO結代表の前原士武さんに能登半島地震や豪雨についてのお話を伺い、学生一人ひとりができる支援や今後の災害への備えについて考える機会をいただきました。さらに、町野町で活動のコーディネートを行った結のメンバーからは、町を歩きながら町の被害状況や復興に向けた地域の取り組みについてご紹介いただきました。ReVAの皆さんには、活動の全体的なコーディネートや事前のレクチャー、移動中に輪島市街地や白米千枚田など、被災地の現状だけでなく能登の魅力も紹介いただき、学生の活動と学びを全面的にサポートいただきました。

これからも能登半島に想いを寄せ、支援を続けていきたいと思います。

能登半島の一日でも早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。

参加学生の感想

震災から1年以上が経過した今も、まだまだボランティアの力が必要な状況に大きなショックを受けました。また、最初は久しぶりのボランティア活動で緊張していましたが、人とのつながりの大切さを改めて実感する貴重な時間となりました。仮設住宅のサロンでは、最初は恥ずかしそうにしていた子どもたちも、外遊びの時間になるとすっかり打ち解け、「ねえねえ、こっち来て!遊ぼう!」と手を引いてくれるほど仲良くなりました。鬼ごっこやブランコで遊び、子どもたちの元気いっぱいの笑顔に触れることで、自分自身も幸せな気持ちになりました。将来たくさんの人と関わる医療ソーシャルワーカーを目指す私にとって、とても実りのある経験となりました。たくさんの新しい出会いに感謝し、私も誰かの役に立てるような人になりたいと思います。広い視野を持ち、さらに多くのことを学んで、成長していきたいと思います。

当日の様子